adidas · 2018

adidasパーソナライゼーション

クリエイティブディレクター · Global

adidasのグローバルなパーソナライゼーション基盤を、データの課題ではなくブランドの課題として組み立てた。

課題

ひとつのグローバル基盤を、成熟度がまるで違う市場に、両方のブランドハウスにまたがって通す。会員基盤は2億5000万人を目指していた。一度つくって、どこにでも展開する。各市場は、自分が使える範囲だけ使えばいい。

パーソナライゼーションの資料は、たいてい仕組みを売る。人はセグメントに吸い込まれ、ブランドは商品名を覚えたデータベースのような喋り方になる。

打ち手

セグメントを3つではなく、人を3人から始める。安さで動く人。ストリートの子。女性アスリート。同じブランドでも、関係の結び方はまるで違う。基盤の評価軸は、その違いを見分けられるか、そしてブランドをレコメンドエンジンに痩せさせずにいられるか。仕組みの話はそのあとだ。adidasは何を知っていて、そのうちどれが動かす価値のある情報で、それを支える中身がどれだけ必要なのか。

成果

最後に置いた主張はひとつ。CRMの施策を、どれだけその人に向いているかと、1000通あたりの売上で並べてみる。向いているものが、6倍から30倍先にいる。関連性は、基盤の情緒的な側面ではない。稼いでいるのはそこだ。

関連性は、実感だ。

Relevance is what a person feels, not what a system calculates.

01: セグメントではなく、ひとりひとり

安さで動く人。ストリートの子。女性アスリート。週末に走る人。東京で電車に乗る人。買うものも、届く場所も、そもそも開く理由も違う。

02: ひとつの基盤、多数の市場

グローバルの解と、ローカルの事情。基盤は共通で、使う範囲は市場ごとに決める。

03: 知る価値のあること

プロフィール、チャネル、ライフサイクル、購買履歴、次の一手。adidasがすでに持っていたデータを、ブランドが実際に動かせる材料まで絞り込む。

04: 中身をつくる側

パーソナライゼーションは、出せる中身の量と質でしか成立しない。キャンペーン、イベント、商品、ヒーロー、進捗、リワード。そのすべてを、手の中のひとつの会員体験に落とす。

05: 関連性が成果を動かす

点のひとつひとつがCRMの施策。その人に向いているものが、1000通あたり6倍から30倍稼いでいる。